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猛暑を乗り切る食事の知恵~夏の体調管理とお食事2025.08.10




猛暑を乗り切る食事の知恵~夏の体調管理とお食事

年々厳しくなる夏の暑さと私たちの体

毎年温暖化が進み、夏の暑さはますます厳しくなってまいりました。照りつける日差しは容赦なく私たちの肌を焼き、まるで自然の炉に身を投じているかのような錯覚すら覚えます。気象庁の発表によると、日本の夏の平均気温は年々上昇を続けており、40度を超える猛暑日も珍しくなくなりました。このような過酷な環境の中で、私たちの体は常に熱との闘いを強いられているのです。

こうした状況だからこそ、まずは基本的な熱中症対策として、こまめな水分補給を心がけていただきたいと思います。のどの渇きを感じる前に、少しずつでも水分を摂取することで、体内の水分バランスを保つことができます。また、単なる水だけでなく、適度な塩分やミネラルを含んだ飲み物を選ぶことで、より効果的に体調を維持することができるでしょう。

暑さによる体への負担は、私たちが思っている以上に深刻です。体温調節のために大量のエネルギーを消費し、内臓機能も影響を受けます。特に胃腸は暑さによって働きが鈍くなりがちで、食欲不振や消化不良を起こしやすくなります。だからこそ、この時期の食事には特別な配慮が必要なのです。

海外のお客様に学ぶ「暑い時に暑いもの」の智恵

当店にお越しいただく海外のお客様を拝見していると、興味深い傾向があります。日本人の多くが冷たいものを求める真夏の猛暑日に、彼らは温かい飲み物やあつあつのすき焼き・湯気が出るしゃぶしゃぶを注文されることが少なくありません。最初は驚かれるかもしれませんが、実はこれには深い理由があるのです。

 



東南アジアの国々では、年間を通じて高温多湿な気候が続きます。タイ、ベトナム、インド、中東諸国などでは、真夏でも熱いスープや温かい料理が日常的に食べられています。例えば、タイの「トムヤムクン」やベトナムの「フォー」、インドの「カレー」など、どれも体を内側から温める料理ばかりです。

これらの国の人々が長年の経験で身につけた知恵は、「体の内側を温めることで、かえって涼しく感じる」というものです。温かい食べ物を摂取すると、一時的に体温が上がりますが、その後体は自然に体温を下げようとして発汗を促進します。この発汗作用により、結果として体全体がクールダウンされるのです。

また、温かい食べ物は胃腸の働きを活発にし、消化吸収を助ける効果もあります。暑さで弱った胃腸機能を回復させ、栄養の吸収を促進することで、夏バテの予防にもつながります。さらに、適度に汗をかくことで、体内の老廃物や余分な塩分を排出するデトックス効果も期待できるのです。

 

冷房と冷たい飲食物による体への影響

一方で、私たち日本人が慣れ親しんでいる夏の過ごし方には、意外な落とし穴があります。暑さをしのぐために冷房を強くかけすぎたり、冷たい飲み物や食べ物ばかりを摂取したりすることで、知らず知らずのうちに体のバランスを崩してしまうことがあるのです。

確かに、冷房の効いた涼しい部屋は心地よく、冷たいビールやアイスクリーム、かき氷などは暑い日の楽しみの一つです。キンキンに冷えた飲み物が喉を通る瞬間の爽快感は、夏ならではの至福のひとときと言えるでしょう。しかし、これらに頼りすぎることで生じる問題も見過ごすことはできません。

冷房の効きすぎた環境に長時間いると、体温調節機能が鈍くなってしまいます。外気温との差が大きすぎると、自律神経のバランスが崩れ、だるさや頭痛、肩こりなどの「冷房病」を引き起こすことがあります。また、急激な温度変化は血管の収縮と拡張を繰り返すため、心臓や血管系にも負担をかけてしまいます。

冷たい飲食物についても同様です。適度に摂取する分には問題ありませんが、冷たいものばかりを摂り続けると、胃腸の働きが鈍くなってしまいます。胃は温度に敏感な臓器で、冷たいものが大量に入ると、消化酵素の働きが低下し、消化不良を起こしやすくなります。さらに、腸の蠕動運動も鈍くなるため、便秘や下痢といった腸のトラブルを招くこともあります。

夏の体をいたわる食事の考え方

では、この厳しい暑さの中で、どのような食事を心がければよいのでしょうか。大切なのは、体の内側と外側の温度バランスを適切に保ちながら、胃腸に負担をかけすぎない食事を選ぶことです。

まず基本となるのは、食材の選び方です。夏野菜には、体の熱を自然に冷ますと言われる食材が多く含まれています。きゅうり、トマト、茄子、オクラ、ゴーヤなどは、水分が豊富で体を内側からクールダウンしてくれます。これらの野菜には、ビタミンやミネラルも豊富に含まれており、暑さで失われがちな栄養素を効率よく補給することができます。

調理方法についても工夫が必要です。完全に冷たい料理よりも、常温や少し温かい程度の料理の方が、胃腸への負担が少なくなります。例えば、冷やしすぎない程度の冷製スープや、室温に戻したサラダなどは、暑い日でも食べやすく、栄養価も高い理想的な料理と言えるでしょう。

また、消化の良いたんぱく質を適度に摂取することも重要です。暑さで食欲が落ちがちな夏でも、体力を維持するためには良質なたんぱく質が必要です。白身魚や鶏の胸肉、豆腐などは、消化に負担をかけずに必要な栄養素を供給してくれます。

猛暑でも幸せな気持ちになれるお食事のご提案

当店では、このような夏の体調管理の知恵を活かしながら、猛暑の中でも心身ともに満足していただけるお食事をご提案しております。単に涼しさを求めるだけでなく、体のバランスを整え、真の健康美を追求したメニュー構成を心がけています。

日本料理の伝統的な知恵を活かし、夏の体を優しくいたわる料理をご用意しております。

フレンチの技法を用いて、暑い季節にふさわしい洗練された料理をお作りしています。

地中海の陽光を浴びて育まれたイタリア料理の中から、夏の暑さに負けない元気をお届けする料理をご準備致しております。



温冷のバランスを考えた理想的なコース構成

当店では、爽やかで冷たい料理と温かい料理を適切に組み合わせることで、お客様の体調に配慮したコース構成をご用意致しております。

この構成により、食事を通じて体温の調節を自然に行うことができ、胃腸への負担も最小限に抑えることができます。また、味覚の変化も楽しめるため、暑さで鈍りがちな食欲も自然と回復していくことでしょう。

美味しいお料理をお召し上がりになりながら適度の水分補給もお忘れなく・・

 

個室での快適なお食事環境

暑い夏の外出は体力を消耗します。だからこそ、お食事の時間はできる限りリラックスして過ごしていただきたいと考えております。当店の個室は、適切な温度管理がなされており、外の暑さを忘れて心地よくお食事をお楽しみいただけます。

また、個室であれば、冷房の温度調整についても、お客様のお好みに合わせて細かく対応することが可能です。冷えすぎを防ぎながら、快適な環境を維持いたします。

おわりに - 夏を健康的に乗り切るために

厳しい暑さが続く中でも、適切な食事と水分補給により、健康的で充実した夏を過ごすことは十分に可能です。冷たいものと温かいもののバランスを取り、体の声に耳を傾けながら、賢い食事選択を心がけていただければと思います。

当店では、このような夏の体調管理の知恵を料理に反映させ、お客様に真の意味での「涼」と「癒し」をお届けしたいと考えております。猛暑に負けない元気な体づくりと、心からの幸せを感じていただける特別なお食事の時間を、ぜひ当店でお過ごしください。

 


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