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2026.02.17
春節とは?月が教えてくれる、もうひとつの正月




春節とは?月が教えてくれる、もうひとつの正月
一年で最も寒い時期に、なぜ「春の節句」を祝うのか——。その答えは、夜空に浮かぶ月が知っています。
春節は、中国をはじめアジア各地で最も大切にされる旧暦の新年です。2026年は2月17日、2027年は2月6日。毎年日付が変わるのは、この祝祭が太陰太陽暦、つまり月の満ち欠けと太陽の動きを組み合わせた暦に基づいているからです。
春節はどこの国で祝われる?
春節は中国だけでなく、アジア各地で盛大に祝われています。
🇨🇳 中国
本場中国では国を挙げての大型連休。帰省ラッシュ「春運」は世界最大規模の人口移動として知られています。
🇹🇼 台湾
「過年(グオニェン)」とも呼ばれ、家族団らんを最も大切にする祝日。寺院での参拝や伝統的な風習が今も色濃く残っています。
🇭🇰 香港
「農暦新年」として3日間の祝日に。国際花火大会や競馬の旧正月カップなど、独自のイベントも開催されます。
🇸🇬 シンガポール
「チャイニーズ・ニューイヤー」として2日間の祝日。多民族国家らしく、様々な文化が融合した華やかな祝祭が繰り広げられます。
🇲🇾 マレーシア
華人系住民が多く、チャイナタウンは赤い提灯で彩られます。2日間が国民の祝日です。
🇻🇳 ベトナム
「テト(Tết)」と呼ばれ、ベトナム最大の祝日。桃の花や金柑を飾り、特別な料理「バインチュン」を食べる習慣があります。
🇰🇷 韓国
「ソルラル(설날)」として3日間の連休。祖先への祭祀「茶礼(チャレ)」を行い、伝統的な遊びを楽しみます。
🇲🇳 モンゴル
「ツァガーン・サル(白い月)」として祝われ、3日間の祝日。遊牧民の新年として独自の文化が息づいています。
🇯🇵 日本
明治時代に太陽暦に切り替わりましたが、沖縄や奄美の一部地域では今も旧正月を祝います。横浜中華街、神戸南京町、長崎では盛大な春節祭が開催されます。
📅 2026年・2027年の春節休暇はいつ?
春節の日付と休暇期間は毎年異なります。
2026年

春節当日:2月17日(火)
中国本土の連休:2月15日(日)~2月23日(月)【9連休】
旧暦の大晦日(2月16日)から新年の6日目までの7日間が基本で、週末の振替を含めて長期連休となります。

2027年

春節当日:2月6日(土)
中国本土の連休:2月4日(木)~2月12日(金)【9連休】
こちらも週末を含めた9連休となる見込みです。

※国や地域によって休暇の長さは異なります。台湾は6~7日間、韓国は3日間、シンガポールは2日間が一般的です。
「春節」という名前に込められた意味
旧暦では、一年を「立春・立夏・立秋・立冬」の四立で区切ります。春節はその名の通り「春の始まり」を告げる節目。実際、春節の前後には必ず立春(2月4日頃)が訪れ、暦の上では春が始まっています。
真冬であっても「春を迎える」——それは、厳しい冬を乗り越えた先にある希望と再生の象徴なのです。
なぜ日付が毎年変わるのか?
春節は「冬至の後、2回目の新月の日」と定められています。

新月の周期:約29.5日
旧暦の1か月:新月から次の新月まで
太陽の動きで季節のズレを調整(これが「太陰太陽暦」の仕組み)

こうして、春節は1月21日~2月20日の間を毎年移動しながら巡ってきます。月のリズムに合わせた暦だからこそ、自然と寄り添う豊かな季節感が生まれるのです。
爆竹が鳴り響く理由——「年獣」の伝説
春節になると、街じゅうに爆竹の音が響き渡ります。これには古い言い伝えがあります。
昔々、**年獣(ニェンショウ)**という恐ろしい怪物が、毎年大晦日の夜に村を襲っていました。人々が震えていたある日、赤い服を着た子どもが竹を火にくべると「パン!」と大きな音が。年獣は驚いて逃げ出しました。
それ以来、人々は大晦日に赤い飾りをし、爆竹を鳴らして年獣を追い払うようになったのです。今も続く習慣は、魔除けと新しい年への祈りが込められています。
日本の正月とどう違う?
春節と日本の正月には、興味深い違いがあります。
暦の違い

日本の正月:太陽暦(1月1日)
春節:太陰太陽暦(毎年変動)

雰囲気の違い

日本の正月:初詣、年賀状、おせち料理。比較的静かに新年を迎える
春節:爆竹、獅子舞、家族大集合。赤い飾りで家中を華やかにする

休暇の長さ

日本:三が日中心(3~4日)
春節:中国本土では7~9連休が一般的

どちらも「家族の幸せ」「健康」「豊作」を願う点は共通していますが、春節は"家族全員が必ず帰る"という意識が非常に強く、「一年で最も大切な団らんの時間」とされています。
春節に欠かせない風習
🧧 紅包(ホンバオ)
赤い封筒にお金を入れて、年長者が子どもや若者に配る習慣。「压岁钱(ヤースイチェン)」とも呼ばれ、悪霊を追い払い健康を願う意味があります。最近ではスマホアプリで送る「デジタル紅包」も人気です。
🎆 年越しのカウントダウン
大晦日の夜、家族全員でテレビの特番を見ながら新年を迎えます。日本の紅白歌合戦のような「春節聯歓晩会」は毎年10億人以上が視聴する一大イベント。0時になると一斉に爆竹が鳴り響き、夜空は花火で彩られます。
🏮 赤い飾りで家中を彩る
玄関には「春聯(しゅんれん)」という赤い紙に書かれた対句を貼り、「福」の文字を逆さに飾ります。これは「福が倒れる(倒福)」が「福が到来する(到福)」と同じ発音であることから、縁起の良い飾り方とされています。
🚄 春運——世界最大の民族大移動
どんなに遠くに住んでいても、春節には必ず実家に帰る。この帰省ラッシュ「春運」は延べ数十億人が移動し、電車や飛行機のチケットは数か月前から争奪戦になります。帰省できない人々にとって、春節は切なさを伴う季節でもあるのです。
縁起を担いだ春節料理
春節の食卓には、名前の響きや形に願いを込めた料理が並びます。
🥟 餃子(ジアオズ)
形が古代の貨幣「元宝」に似ていることから金運アップの象徴。北方では大晦日に家族総出で包み、中に硬貨を忍ばせて、それが当たった人は一年幸運に恵まれると言われています。
🐟 魚(ユー)
中国語で「魚(yú)」と「余(yú:余裕・豊かさ)」が同じ発音。"年年有余(毎年ゆとりがある)"という願いを込めて、丸ごと一尾を出すのがポイント。しかも食べ残すのが縁起が良いとされています。
🥢 麺(ミェン)
長寿を願って、できるだけ長い麺を切らずに食べます。元日の朝に食べる地域も多く、「長寿麺」とも呼ばれます。
🍊 みかん・橙
「橙(chéng)」が「成(chéng:成功)」と同音。店頭や家庭に山盛りにして飾り、客人に配るのも春節ならではの光景です。
🍚 年糕(ニェンガオ)
餅のような食べ物。「糕(ガオ)」が「高(ガオ)」と同音で、"年年高升(毎年成長する)"の意味。甘いものや塩味のものなど、地域によって様々なバリエーションがあります。
🥘 春巻き
黄金色に揚がった姿が金塊を連想させ、金運の象徴。「春を巻き込む」という意味もあり、春を迎える喜びが込められています。
日本との意外なつながり
明治時代まで、日本も旧暦で生活していました。今でも「節分」「ひな祭り」「七夕」などは本来旧暦の行事。沖縄や奄美では今も旧正月を祝う地域があり、春節と同じ日に新年を迎えています。
また、横浜中華街や神戸南京町では毎年盛大な春節祭が開催され、獅子舞や龍舞のパレード、伝統芸能の披露で街が賑わいます。爆竹の音、赤く染まる街並み、華やかな衣装——日本にいながら本場の春節を体感できる貴重な機会です。
長崎のランタンフェスティバルも春節に合わせて開催される冬の風物詩。1万5千個もの極彩色のランタンが街を彩る光景は圧巻です。
月のリズムに寄り添う暦
春節の魅力は、自然のリズムと人の営みが調和している点にあります。月の満ち欠けは、古来より農業や漁業の指標となり、人々の生活と深く結びついてきました。
太陽暦が効率と正確さを重視するのに対し、太陰太陽暦は季節の移ろいや自然のサイクルを大切にします。毎年日付が変わるのは不便かもしれませんが、それは「今年の春はいつ来るのか」と空を見上げ、月に問いかける——そんな豊かな時間の感覚を思い出させてくれます。

春節は、月が教えてくれる「もうひとつの正月」。家族の絆、自然への感謝、そして新しい年への希望——古くから受け継がれてきた文化の深さに触れると、きっと心が温かくなるはずです。
2026年2月17日、夜空に浮かぶ新月を見上げながら、遠く離れた家族を想う人々の気持ちに、少しだけ思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

お正月です是非美味しいものをたくさん食べて下さい。
ご来店心よりお待ち致しております


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